Webサイト制作費用を「コスト」で終わらせない
成果を生み出す「資産(アセット)」に変えるためのKPI設定と効果測定の考え方
Webサイトのリニューアルや新規制作は、決して安い投資ではありません。
それにも関わらず、多くのクリニックでは「作って終わり」になり、数年後には「結局、効果があったのか分からない」 という状態に陥ってしまいます。
Webサイトは、本来 正しく設計し、正しく運用すれば“利益を生み続ける資産”になります。
この記事では、Web制作会社の視点から、Webサイトを「単なる制作費」で終わらせず、“投資として回収していく考え方”を分かりやすく解説します。
なぜ、ほとんどのクリニックのWebサイトは「コスト」で終わるのか?
- 「制作=ゴール」という考え方が、すべてを止めている
-
Webサイト制作で最も多い失敗は、「完成した時点でプロジェクトが終了してしまうこと」です
・デザインがきれいになった
・スマホ対応になった
・情報が整理された
ここで満足してしまい、その後の 運用・分析・改善という最重要フェーズが放置されてしまいます。
しかし、Webサイトは公開してからが本当のスタートです。
患者さんの反応を見ながら育てていくことで、はじめて集患力を発揮します。
Webサイトは「消耗品」ではなく「無形固定資産」
多くのクリニックでは、
・サーバー代
・保守費用
を単なる「固定費」として処理していますが、本来のWebサイトは違います。
Webサイトは 将来の集患利益を生み出す“無形固定資産” という考え方で捉えるべきものです。
重要なのは、「いくらかかったか」ではなく、「いくら回収できる設計になっているか」です。
- 制作会社としての提言
-
Webサイトを資産に変えるためには、
制作段階から“投資回収のシナリオ”を組み込むことが不可欠です。
投資対効果(ROI)を明確にする
リニューアル時に追うべき「本当のKPI」とは アクセス数だけを見ていても、経営は良くならない
よくあるKPIとして、
ページビュー(PV)
セッション数
がありますが、これらはあくまで途中経過にすぎません。
アクセスが増えても、予約が増えなければ意味がありません。
成果につながる「投資型KPI」3つの指標
私たちが重視しているのは、次の3つです。
予約フォーム完了率(CVR)
Webサイトに訪れた人のうち、 どれくらいの割合が「予約」まで進んだか。
集患力をダイレクトに示す、最重要指標です。
予約フォーム完了率(CVR)
「地域名+クリニック名」で検索される回数が増えているか。
これは、「このクリニックに行きたい」と思われている証拠であり、ブランド力・信頼度の指標でもあります。
CPO(Cost Per Obtained Patient)
Webサイト経由で、新規患者を1人獲得するためにかかった費用です。
広告費や制作費を含めて“患者1人あたり、いくらで獲得できているか”を可視化します。
数値目標があるから、改善できる
例えば、
ページビュー(PV)6カ月後にCPOを○○円まで下げる
予約CVRを○%改善する
といった具体的な目標を設定することで、
Webサイトは「判断できるツール」に変わります。
Webサイトを「成長する資産」に変える
効果測定と改善サイクルの回し方 データを“点”で見ない
効果測定で重要なのは、 患者さんの行動を一連の流れとして捉えることです。
Google検索
Webサイト訪問
予約フォーム
来院
この流れを、
Googleアナリティクス
Search Console
予約システム
などを連携させて追える状態を作ります。
数カ月単位での「冷静な定点観測」
Webサイト改善は、毎日触るものでも、放置するものでもありません。
3カ月、6カ月、12カ月といったスパンで数値を見ながら、
離脱が多いページ予約につながっていない導線をデータで特定し、順序立てて改善していきます。
コンテンツは「育てる」ことで資産になる
専門コラムの追加や、 Googleビジネスプロフィール(GBP)との連携を継続することで、Googleからの評価ドメインパワーが徐々に高まり、広告に依存しにくい集患基盤が構築されていきます。
3カ月、6カ月、12カ月といったスパンで数値を見ながら、
離脱が多いページ予約につながっていない導線をデータで特定し、順序立てて改善していきます。
フォロワーは「未来の患者」であり「未来のスタッフ」
SNSは、今すぐ来ない人のための資産InstagramやXのフォロワーの多くは、「今すぐ受診」する人ではありません。しかし、正しい情報やクリニックの考え方、人柄や雰囲気、に触れ続けることで、いざ必要になった時の“第一想起”になります。
3カ月、6カ月、12カ月といったスパンで数値を見ながら、
離脱が多いページ予約につながっていない導線をデータで特定し、順序立てて改善していきます。
SNSは採用コストも下げる
院内の空気感や価値観を発信することで、事前理解のある応募が増える、採用後のミスマッチが減る
結果的に、
採用コストの削減と定着率向上につながります。
・Webサイト × SNS の相互作用
・Webサイト:信頼・専門性
・SNS:共感・親近感
それぞれの強みを活かし、
SNSからWebサイトへ、WebサイトからSNSへと“循環”させることで、資産価値はより強固なものになります。
3カ月、6カ月、12カ月といったスパンで数値を見ながら、
離脱が多いページ予約につながっていない導線をデータで特定し、順序立てて改善していきます。
私たちの「資産化コンサルティング」が提供する価値
投資対効果を“事前に見える化”
過去の実績データをもとに、「想定集患数」「想定CPO」
を制作前にシミュレーションして提示。
「やってみないと分からない」という状態を極力なくします。
将来的に“自走できる”仕組みづくり
施策はブラックボックスにせず、レポート形式、操作マニュアル
を整え、院内での運用・判断ができる状態を支援します。
まとめ|Webサイトは「作るもの」ではなく「育てる資産」
Webサイト制作を一度きりの支出で終わらせるのか
継続的に利益を生む資産にするのか
その分かれ目は、
制作前のKPI設計と
制作後のデータに基づく運用にあります。
私たちは、Webサイト単体ではなく、
SNSを含めた「集患と採用を生む資産化プロセス」全体を設計・実行するパートナーです。
無駄なコストを減らし、
数字で説明できる投資対効果を、確実に。