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コラム

なぜ、費用をかけたのに集患に失敗するのか?

クリニックのホームページに共通して見られる「戦略の欠陥」3つのポイント

「ホームページにはしっかりお金をかけたはずなのに、思ったほど患者さんが増えない」
これは、私たちが多くのクリニック様から実際によく伺うお悩みです。

実は、集患に失敗しているホームページには、デザインの良し悪し以前に“共通する戦略的な問題”が存在します。
この記事では、Web制作・集患支援の現場で数多くのクリニックサイトを分析してきた立場から、集患を妨げている3つの典型的な欠陥を、わかりやすく解説します。

欠陥①:患者目線が欠如した「病院視点」の自己満足コンテンツ

まず最も多いのが、「伝えたいこと」と「患者さんが知りたいこと」が噛み合っていないケースです。

「伝えたいこと」ばかりが並んでいませんか?

院長の経歴が詳細に書かれている 最新設備や医療機器の説明が長文で紹介されている 治療内容が専門用語中心で説明されている

これら自体が悪いわけではありません。
しかし、多くの場合、患者さんが最初に抱えているのは別の悩みです。

「この症状で受診していいの?」
「痛くないのだろうか」
「どんな流れで診察が進むのか不安」

こうした不安や疑問に答えられていないサイトは、「よく分からないまま離脱される」可能性が高くなります。

専門用語の多用が、無意識にハードルを上げている

医療従事者にとっては当たり前の言葉でも、患者さんにとっては難解なケースは少なくありません。理解できない情報が続くと、「自分には合わなそう」「難しそう」という印象を与えてしまいます。

ホームページのコンテンツ設計は、「患者さんは何を調べ、どんな不安を抱えて検索しているのか」この視点に立ち返る必要があります。

誰でも理解できる言葉で 読み進めるほど安心できる構成で そうした設計こそが、集患につながる第一歩です。

欠陥②:「予約・問診」導線に潜む、致命的なコンバージョンの壁

次に多いのが、「予約までたどり着けないホームページ」です。

意外と多い、予約までの“つまずきポイント”

予約ボタンが目立たない どこから予約できるのか分かりにくい 電話番号を探すのにスクロールが必要 患者さんは、想像以上に迷った瞬間に離脱します。
「あと一歩」の設計が甘いだけで、予約の機会は簡単に失われてしまいます。

スマートフォン最適化の不足

現在、クリニックサイトのアクセスの大半はスマートフォンです。
それにも関わらず、 フォームがPC基準で入力しづらい 文字が小さく、操作しにくい といった状態は、患者さんにとって大きなストレスになります。

小さな“不信感”が予約を止めていることも

予約フォームにプライバシーポリシーが見当たらない セキュリティ配慮が伝わらない。 このような状態は、患者さんに「個人情報を入力して大丈夫だろうか?」という不安を与え、無言の離脱を生みます。

欠陥③:作って終わり。運用されないホームページ

最後に見落とされがちなのが、「公開後の運用」が止まっているケースです。

ホームページは“生もの”です

休診日や診療時間が更新されていない 古いお知らせがそのまま残っている こうした状態は、それだけで信頼低下につながります。
患者さんは「ここ、本当に大丈夫かな?」と感じ取ります。

集患に直結する数字を見ていますか?

アクセス数だけを見て安心してしまうケースは非常に多いですが、本当に重要なのは、 新規予約数 指名検索(クリニック名検索)の増減 といった、経営に直結する指標です。

競合は、常に動いています

地域の他院が、 新しい症例解説を出している SEO対策を強化している その裏で何も手を打たなければ、検索順位も集患も徐々に奪われていきます。

まとめ:集患に失敗する本当の理由とは

ホームページが集患に失敗する原因は、「デザイン」や「機能」そのものではありません。

本当の原因は、 患者さんの不安を理解していない 行動までの導線を設計していない 公開後の改善を止めている という戦略の欠如です。

集患とは、患者さんの気持ちに寄り添い、「ここなら安心して相談できそう」と感じてもらい、自然に行動につなげること。

もし、貴院のホームページに心当たりがあるなら、それは改善すれば伸びる余地があるという証拠でもあります。

私たちは、制作前の戦略設計から、データをもとにした継続的な改善まで一貫して伴走し、ホームページを「作るもの」ではなく、集患を生み続ける資産へと育てていきます。